マイナンバーカードを作れば、マイナポイントが貰えて電子証明書もコンビニで簡単に手に入りやすいなど多くのメリットがあります。政府では「公金受取口座登録制度」を実施する予定ではありますが、警戒している方もいらっしゃると思います。銀行の預貯金口座と紐付けることで、国に預金などの情報をすべて把握されるのではないか?と感じて、まだ作っていない方もいるのではないでしょうか。以前、似たような制度の話が上がったため混同して考えてしますことがあると思いますので、この記事では、「公金受取口座登録制度」と「預貯金口座付番」について解説していきます。
「公金受取口座登録制度」とは?
新型コロナウイルスでもあったような公的な給付金等を受け取る際に迅速に手続きを行うために、公金受取口座登録制度ができました。今後、災害等が発生し給付金を受け取る際に、迅速に行ってもらえるためメリットが大きい制度と考えられます。
※デジタル庁のサイトより引用
公金受取として1つの口座を紐付ければ大丈夫
預金がどの程度あるのか、脱税等の不正を監視するための制度ではないため、1つの口座を紐付ければ問題ありません。もし預金が入っている口座を紐付けることに抵抗があれば、普段使っていないような別の口座でも大丈夫です。ただし、公的な給付金等が振り込まれた時にATMなどに引き出しにいける銀行口座だと安心です。一人ひとりの財産やお金の流れを把握するためのものではなく、新型コロナウイルスの時のような有事に混乱を避けてスムーズに給付金を振り込むための制度と考えれば理解しやすいと思います。
公金受取にはさまざまなものがある
新型コロナウイルスの時のような緊急性の高いものだけでなく、毎回振り込みが必要な公的受取もスムーズになります。例えば、子どもがいる家庭が受け取れる児童手当や高齢になってから受け取れる年金、毎年の所得税で発生する還付金など、さまざまなものに利用できます。毎回のように口座を登録しなくても、スムーズに振り込んでもらえるようになるため大変便利です。
紐付けをすればマイナポイントが貰える
公金受取口座登録制度を利用して銀行口座の1つを紐付けすれば、マイナポイントが貰える制度も発表されておりますので非常にお得感があります。【モッピー経由】で携帯のキャリアに合わせた電子マネー登録やクレジットカードを作ればポイントが2重3重取りが出来て非常にお得です!
「預貯金口座付番」とは?
次に似たような制度で「預貯金口座付番」についてですが、金融機関側で預貯金口座とマイナンバーを紐付けて管理することを言います。自分達でこの口座は紐付けしても良いのですが、一つの口座だけを紐付けるということはできません。複数の銀行口座を持っている場合、すべてが紐付けされます。
※内閣官房説明資料より引用
銀行側でマイナンバーの提出を求められる
すべての銀行で運転免許証などで本人確認を行ってきましたが、マイナンバーのプライバシーポリシーを改定し、銀行側よりマイナンバーを求めることができるようになります。これに嫌悪感がありマイナンバー自体作らないと考えている方も多いと思います。
政府でお金の流れが調査しやすくなる
中には収入を得ているにもかかわらず確定申告していないなど、どうしても政府の目にはわかりにくい部分なども把握できるようになります。預貯金をはじめ、資金力がどの程度あるのか、万が一自己破産などを考えた時の債権額の把握も簡単になるのです。
口座の取引制限
ほとんど利用していない休眠口座があった場合、マイナンバーと紐付いていないことが確認できれば取引を制限されます。逆にマイナンバーと紐付けされた銀行口座は優遇措置が受けられます。
「公金受取口座登録制度」と「預貯金口座付番」の違い
非常に紛らわしいのですが、よくよく調べると公金受取を目的としている「公金受取口座登録制度」に対して、お金の流れや脱税などを確認する「預貯金口座付番」はまったく違う制度ということが分かります。しかし、当時マイナンバーの話が出た時に「預貯金口座付番」の話が出ていたため、「公金受取口座登録制度」の話が出ても同じものだと捉えている方が多いと思います。
「預貯金口座番付」は見送りされた
この制度はお金の流れを把握されることに抵抗を感じて、マイナポイントの特典を付けてもマイナンバーカードを作る人は増えませんでした。そこで新しい制度では、国民が任意で1人1つの口座を登録することとしていますので、現段階では「預貯金口座番付」はされません。預貯金がいくらあり脱税をしていないかなどすぐに把握できるような制度ではなく、公金受取のみで使用されます。
まとめ
ニュースを見ていても、新しくできた制度ですので、まだよくわからないという方も多いと思います。印象としては、「公金受取口座登録制度」と言っておきながら「預貯金口座番付」と同様の制度ではないか?と感じる方もいるかもしれません。しかし、政府側で預貯金口座番付は見送ると公表していますので、マイナンバーにすべての口座を紐付ける必要はありません。あまり使っていない口座を1つ紐付けるのも可能なため、上手に活用することをおすすめします。